「FUKUOKA UNESCO」45号

2009年12月31日
「FUKUOKA UNESCO」45号 2009年刊行 B5版136頁 1,300円(送料込)

  • 〈特集1〉福岡国際文化セミナー2008
    「続・日本の文化と心 ― 日本語を基座として ―」
  • 〈特集2〉 (1)福岡ユネスコ文化講演会
    「世界遺産からのメッセージ」
  • (2)第14回国際事情研究会「世界の人々は日本文化に何を求めているか」

〈特集1〉福岡国際文化セミナー2008


基調講演 

「さかのぼる力」 鶴見俊輔 氏(哲学者)

発表

“あいまいさの美学 ― 「言文不一致」の日本語の表現力 ―
ツベタナ・クリステワ氏(ブルガリア/国際基督教大学教授)

(内容紹介)
「心」の文学の「出で来はじめの親」
『源氏物語』の千年紀を考えて
『源氏物語』の世界
「月やあらぬ」の歌とその英訳
イ) 形式の問題
ロ) 「身」の問題
ハ) 「や」の問題
日本語の発展と和歌との相互関係
イ) 音節言語としての日本語と掛詞
ロ) 文字の力
結びにかえて

“「打鉄匠歌」から「墳上感懐の詩」まで ― 詩的文体の伝統と近代 ―”
川本皓嗣 氏(大手前大学学長)

(内容紹介)
Ⅰ.「使える過去」の選別と加工
Ⅱ.『新体詩抄』への道 ― 形式と文体
1. 漢文体
2. 雅文体
3. 漢文直訳体
Ⅲ.『新体詩抄』

“日本近代詩における国際文科の理想”
アレクサンドル・ドーリン氏(ロシア/国際教養大学教授)

“失われたこころを求めて ― 近代人漱石の悩み ―”
ヒンターエーダー=エムデ・フランツ氏(ドイツ/山口大学教授)

“『源氏物語』と『紅楼夢』   合山 究 氏(九州大学名誉教授)

(内容紹介)
『源氏物語』、『紅楼夢』とは、どのような小説か?
『源氏物語』と『紅楼夢』の類似点と共通する情調
作品の基盤をなす背景 ― 主題と枠組みの相違
『源氏物語』と『紅楼夢』の恋愛と恋愛観の特徴
本居宣長の中国観(「和心」と「漢心」)について
〈参考〉*原載『中国文学講義』九州大学中国文学会編、福岡中国書店刊2002年)
明清文学の精華 ― 花と美人を中心とする情の文学
花や美人に対する情痴的な感情移入
花と美人を中心にした文学作品
(1) 『牡丹亭還魂記』(ぼたんていかんこんき)
(2) 『聊斎志異』(りょうさいしい)
(3) 『紅楼夢』
(4) 『浮生六記』(ふせいろっき)などの億語体小説
恋愛観の特色
(補記)

討議

議長 清水孝純氏(九州大学名誉教授)
基調講演 鶴見俊輔氏
発表 上記5人の発表者

総括

鶴見俊輔 氏

〈特集2〉


(1)福岡ユネスコ文化講演会

“世界遺産からのメッセージ” 
須磨 章 氏 (NHKエンタープライズ世界遺産事務局長)

(内容紹介)
1. NHKとユネスコ
2. 世界遺産とは
3. 「石」の文化、「木」の文化、「土」の文化
セゴビア旧市街と水道橋
命の木 マラムレシュの木造教会群
村の宝物 南マウォポルスカの木造教会群
泥から生まれた街 ジェンネ旧市街
4. 世界遺産の生い立ち
5. 危機遺産の現状
世界遺産からのSOS/バーミヤン
NHKスペシャル/ガラパゴス大異変~生きものの楽園は守れるか~
検索deゴー!とっておき世界遺産/ドレスデンと聖母教会
*※世界遺産の資料:NHK「シリーズ世界遺産100」より
○質疑応答

(2)第14回国際事情研究会

“世界の人々は日本文化に何を求めているか”
寺澤行忠 氏(慶應義塾大学名誉教授)

(内容紹介)
「和歌文学」から「海外における日本文化」をみる
若い人たちとアニメ・マンガ
和太鼓
茶道
生け花
宗教
俳句
翻訳
美術品
日本学
世界に受け入れられる文化大国へ
○質疑応答

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