「FUKUOKA UNESCO」44号

2008年12月31日
「FUKUOKA UNESCO」44号 2008年刊行 B5版109頁 1,300円(送料込)

  • 〈特集1〉創立60年記念国際文化セミナー「日本の文化と心」 
  • 〈特集2〉(1)創立60年記念北九州文化講演会 「鴎外のドイツ滞在に学ぶ」
  • (2)国際事情研究会 「21世紀中国の文化構想 ― 和合学がめざすもの ―」

〈特集1〉創立60年記念国際文化セミナー


講演

「日本文化の現在」 鶴見俊輔氏(哲学者)

(内容紹介)
1. 心に残る三つのこと 
2. 原爆をどう受け止めるか
   (1)1945年8月…
   (2)なぜ2個の原爆が落とされたか
   (3)「私は弄ばれたような気がする…」
   (4)科学の責任
 (5)日本の知識人の育て方
   (6)アメリカに原爆をとめる動きはなかった
   (7)原民喜のこと
3. 戦後62年の命題

「しなやかな日本知」 中西 進氏(奈良県立万葉文化館館長)    

(内容紹介)
1. 「しなやかな」とは 
   (1) 聖徳太子の和
   (2) 鯉のぼりの智慧
2. しなやかさを生むもの
3. しなやかな日本知
   (1) 平和憲法と幣原喜重郎
   (2) 国は滅びない…

討議

議長:清水孝純氏(九州大学名誉教授)

発表

“心のしるし ― 古代日本文学における「心」の意味を問うて ―”
Tzvetana Kristeva 氏(国際基督教大学教授)

(内容紹介)
「心とはいかなるものを言ふならぬ…」
かぐや姫の「心」
古代日本文学からのメッセージ

“「革新右翼」満川亀太郎と人種差別との戦い”
Christopher Szpilman 氏(九州産業大学教授)

(内容紹介)
日本の心を体現した満川亀太郎
満川亀太郎が北一輝に怒った
ユダヤ人陰謀史観、ヒトラーを批判する

“「日本の文化と心」を考えるヒント― 新渡戸稲造から南原繁へ”
劉 岸偉氏(東京工業大学教授)

〈要旨〉
「日本の胡適」 ― 国際人としての新渡戸
師から弟子へ ― 継承と断絶
「日本の文化と心」のゆくえ

“お稽古ごとの海外文化交流:武術の場合を中心に”
稲賀繁美氏(国際日本文化研究センター教授)

〈要旨〉
お稽古事から外国との接点を見る
国際化と文化摩擦
お稽古ごとの大衆化・国際化
“言語化”の重要性
翻訳の危険性
近代武道と試合形式
「武のこころ」を問い直す

〈特集2〉


(1)創立60年記念北九州文化講演会

「鷗外のドイツ滞在に学ぶ」 清水孝純氏(九州大学名誉教授)

〈要旨〉
1. 叙事詩としての『独逸日記』
2. 『独逸日記』とその時代
3. ドイツ滞在をいかに生きたか
4. 鷗外の女性観とエリス問題
5. 『独逸日記』の位置付け

(2)第13回国際事情研究会 

「21世紀中国の文化構想~和合学がめざすもの~」
難波征男氏(福岡女学院大学教授)

〈要旨〉
1. 改革解放後の中国とその課題
2. 達成すべき目標としての「和」
3. 張立文の和合学

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