「FUKUOKA UNESCO」7号

1972年12月31日
「FUKUOKA UNESCO」7号 1972年刊行 B5版246頁 1,350円(送料込)

  • 〈特集〉第1回日本研究国際セミナー特集 「アジアにおける日本」

遺稿論文 ― 第3回九州国際文化会議に寄せて ― 

「中世の世界文学について」 故 N. I. Konrad 博士
*※当協会主催「第3回九州国際文化会議」(1972)のために執筆されていたものをこの会誌で発表させていただいた

第2回現代科学講座より (1970年11月20日開催)

「人間であること」 時実利彦氏(東京大学名誉教授、京都大学教授)

〈内容紹介〉
視線を合わせるきびしさ
1人の脳細胞は140億
頭脳の働きは環境による
4~10歳は重大な創造期
“人間であるべき姿”の追及
脳幹こそ“生命の座”
“古い大脳皮質”は心の座
子供と親の肌のふれあい
同類殺し合いは人間だけ
新しい皮質の優れた働き
伸びる芽をつむ教育ママ
生への執着も前頭連合野の働き
時間・連続の意識はいつ生まれる
結論・生命尊重が最後の足場 

〈特集〉第1回日本研究国際セミナー 「アジアにおける日本」

〈報告〉「国権派のアジア観とその歩み」 西尾陽太郎氏(九州大学教授)

Cセッション

〈発表〉「北一輝の「支那革命外史」-日中関係の一考察-」
  George M. Wilson 氏(インディアナ大学准教授)

〈内容紹介〉
1.北の思想の一貫性
2.北の「支那革命外史」
3.北の中国観のもつ意義

討議 北一輝の「支那革命外史」について

  • 司会:橋川文三 氏(明治大学教授)
  • ディスカッサント:竹内 好 氏(中国文学者)、山口一郎 氏(神戸大学教授)

Dセッション

討議 東北アジアにおける日本

  • 司会:Joseph Pittau 氏(上智大学教授)
  • ディスカッサント:角田 順(国学院大学教授)、Yung-Hwan Jo 氏(アリゾナ州立大学教授)

Eセッション

〈発表〉「日本新旧憲法の作用の仕方とその影響-アジアの国における西洋的な憲法形態-」
  Elmer Hillach 氏(東京大学法学部研究生)

〈内容紹介〉
1.明治憲法
2.昭和憲法

討議 日本国新旧憲法の役割

  • 司会:石田 雄 氏(東京大学教授)
  • ディスカッサント:R. L. Staubitz 氏(東京大学研究生)、T. E. MacDougall 氏(エール大学博士課程)

Fセッション

〈発表〉「印度ナショナリズムからみた日本」 Asoc Sircar 氏(上智大学客員教授)

討議 印度ナショナリズムから見た日本

  • 司会:蠟山芳郎 氏(評論家)
  • ディスカッサント:Alvan J. Obelsky 氏(ミシガン大学准教授)、山口博一 氏(アジア経済研究所所員)

特別討議 海外における日本研究の諸問題

報告・海外における日本研究の現状
英国における日本研究
英国人学者の諸業績
オーストラリアの動向
中南米の現状
大陸ヨーロッパの状況
日本は海外の日本研究に強力な手を
ソ連の日本研究機関
研究者の三つの世代
日本語学習上の問題点
日ソ経済学者の会
東南アジア諸国の日本研究
将来への期待と問題点
日本の占領時代についての研究
インドにおける日本研究
ドイツにおける日本研究の新傾向
日本学研究組織の変化
イエズス会系の日本研究家
カナダにおける日本研究
外国人の日本見聞録の史料的価値
戦後の外国人の日本研究について
専門化にともなう危険性

シンポジウム 「アジアにおける日本」

〈討議の内容紹介〉
はじめに
国の外交について
問題提起・その1~5
ナショナリズムの比較は可能か
ナショナリズムと近代化論の反省
平和5原則とナショナリズム
比較の方法
脱亜論からの脱皮
明治維新は革命か…
日清戦争と朝鮮戦争
中国における日本研究
壬午軍乱について
中国の国際政治への登場
国際政治における理想主義の可能性
明治憲法の明暗
タゴールについて
隣国からみた日本と今後の姿勢
日本人のパーソナリティ
終りにあたって

〔米国における日本研究〕

その1「米国における日本研究組織の発展と現状」(日本研究合同調査委員会報告書)
その2「米国における日本研究の動向」(John W. Hall 氏)

現代科学講座 ― シンポジウム ―
「科学の進歩と人間の未来」

〈討議の内容紹介〉
大気・海の生成は35億年前
学問にブレーキが必要か
素晴らしい動物の情報処理機構
人間をめぐる5つの問題提起
学問にブレーキはかからぬ
“結果が読める”学問こそ急務
アンバランスを制御して前進
公害は科学だけで解決しない
人間信頼のポイントは?
“栄光への欲望”学問の目的は
考えたい・人類の運命35年

世界古典文学講座 -シンポジウム-
「古典文学の今日的意義」

〈討議の内容紹介〉
文学作品の古典的条件は何か
ハムレットはシェークスピアの代表作か
モンテーニュの相対的立場と自己追求の関係
刑罰を受けた司馬遷の“史記”の史観について
“史記”の資料について
“源氏物語”の紫式部著作の真偽について
“宇治十帖”の暗い理由は…。
トルストイの歴史観哲学
三蔵法師の出現の意味
歴史における死より生への肯定の契機は何か
弁証法的唯物論について
ゲーテの永遠にして女性的なるもの
女性と創造
古典文学は如何に読むべきか
女性が文学を好む理由
古典文学と映像のギャップ

文化財(史跡)及び自然景観保存と都市開発(パネル・ディスカッション)
「古都大宰府史跡及び自然景観保存を如何に進めるか-その対策をめぐって-」

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