日韓メモリー・ウォーズ―私たちは何を忘れてきたか

2017年08月17日
『日韓メモリー・ウォーズ 私たちは何を忘れてきたか』
日韓メモリー・ウォーズ―私たちは何を忘れてきたか

著者:朴裕河(パク・ユハ)、上野千鶴子、金成玟(キム・ソンミン)、水野俊平
出版社:弦書房
発行日:2017年9月5日
定価:1870円(本体1700円)

内容は、2016年3月19日(土)に福岡で開催された講演会「福岡ユネスコ国際文化セミナー「日韓メモリー・ウォーズ ―日本人は何を知らないか―」」を元に作成したものです。


 

日韓メモリー・ウォーズ―私たちは何を忘れてきたか

目次

 

はじめに——日韓の現代史をふりかえって 上野千鶴子

日韓に横たわる認知ギャップ
蜜月から急転回して最悪関係へ
歴史を多面的に見ていく
影響力をもつアメリカと北朝鮮

 

〈帝国〉から見た日韓関係——暴力の構造 朴裕河

1 日韓関係の現状

植民地支配」は日本では意識されていない
植民地 ― 宗主国時代から見つめ直す
前景化した四大問題
韓国映画『鬼郷』をめぐって

2 記憶のずれと混乱——慰安婦問題の場合

日韓合意の課題とは
多くの日本人が植民地に住んでいた
協力者の存在と暴力の構造

3 共通認識・共通記憶作りへ向けて

言葉が単純化されていく
記憶は多様に存在する
敵対的共存状況を乗り越える

 

記憶と大衆文化——韓国における日本・日本人・日本文化 金成玟

大衆文化を通して日韓関係の歪みをみる
好日 ― 反日」では表現できない
解放以降の四つの時代区分
冷戦システムへの移行
日韓国交正常化による変化
日本大衆文化禁止」の解体
韓流ブーム以降の日韓関係
他者の過剰」と「他者の不在」を超える

 

若い世代の認識ギャップとメディアリテラシーの必要性について 水野俊平

はじめに
ワールドカップから「嫌韓」が始まった
インターネットの普及が「嫌韓」を拡大させた
根拠のない言説が日韓間に流布している
個々人が冷静に検証をしていく
相手の言語で結果を発信する努力が必要
日韓関係の主人公は一般市民だ

 

「日韓 メモリー・ウォーズ」 バネルディスカッション 私たちは何を忘れてきたか

(コーディネーター:上野千鶴子 バネラー:朴 裕河 / 金 成玟 / 水野俊平)

朴裕河氏による感想から
なぜ日韓関係は急激に冷え込んだのか
日韓蜜月時代から嫌韓への移行
グローバルシステム上での文化混交時代へ
互いの国民の顔が見え始めたのは九〇年代から
知識人にも責任の一端がある
政治と文化を使い分ける
歴史における「真実」の自由な探求が大事
文化にも多様な層がある
インターネットの影響力とは
真実」の追求と「曖昧さ」の働き
これから私たちに何ができるのか
民主主義が改めて問われている

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出版活動について

福岡ユネスコ協会ができて60余年の歳月がながれました。
当協会ではいままでの活動を広く知っていただくため、1964年から会誌「FUKUOKA UNESCO」(年刊)を刊行してきました。また、その他にも日本文化をテーマとしたものを中心に、数々の本を出版してきました。その詳細をこのコーナーでご案内しております。
それぞれの本は日本の内外を問わず、その分野の研究者の方々によるものです。

会誌「FUKUOKA UNESCO」のみ実費頒布(送料込)をしております。
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