That the wide diffusion of culture, and the education of humanity for justice and liberty and peace are indispensable to the dignity of man...
日米関係を考えなおす その歴史的反省
1975年12月31日
発行:サイマル出版会
1975年刊行
在庫なし
日米関係を考えなおす その歴史的反省
目次
日米関係のユニークな再検——まえがき
第1部・日米関係反省の新しい視点
戦争とナショナリズムの病理学的考察
すべての罪は敵国に/原爆投下の罪業感/ベトナム戦争と真珠湾/民族主義の病理学的現象/過小評価から過大反応へ/現実と虚構のひずみ/真の備えとは
<コメント>ベトナム戦争の反省から
2 開戦前夜・終戦直後の日米外交 松本重治
永続する敵意/優越感と劣等感/日米開戦と近衛首相/戦争を欲したのは誰か/相互理解の道
<コメント>日米交流をふりかえって
3 ベトナム戦争と日中戦争 M・B・ジャンセン
なぜ軍事的介入が起こったか/アジアのなかの日本とアメリカ/無視された現実社会/決定行為の誤謬/官僚型政策決定過程/ゲリラとの闘争/軍事的介入の終焉/開かれた「情報社会」
<コメント>オープンネスの差異
4 現代史における平行関係 加藤周一
三〇年代日本陸軍と五〇年代仏軍/三〇年代日本と六○年代合衆国/二〇年代ドイツと四五年以後の日本
<コメント>一九二〇年代ドイツと現代日本
5 日米の政策決定過程の背景(討論)
世代ギャップと交流への提言/米国知識人の反省過剰/日米関係に対する錯覚/安定に必要な拮抗力
6 日米の異質性の再検討(討論)
開戦前夜を顧みて/ソ連から見た日米関係/日本研究の多様性/歴史的「条件」の違い/日本は文化の終着地域/忠君愛国とレジスタンス/戦争と知識人の役割/政策決定と少数意見/価値判断よりも全会一致/官僚的政策決定過程の違い
第2部・アジアのなかの日米関係
知的敬愛の対象/対中国態度の混乱/中国イメージ五つのパターン/高まる「満蒙権益」意識/とらえ得なかった実像/アメリカ・イメージの暗翳/「同文同種」の錯覚
<コメント>イメージ不在の悲喜劇
2 日本のアジア政策の問題点 R・M・コリック
対米依存の影響/文化的諸問題/経済に立ちおくれた政治/対中・国交回復の意味/短期的な重要性/朝鮮での可能性/東南アジアの共通項/対等の立場での協力
<コメント>大国意識を捨てよ
3 対外イメージとセルフ・イメージ(討論)
中国との不平等関係/セルフ・イメージの追求を/長崎の中国人街/明治初年の民衆意識/アメリカ人の対中イメージ/アメリカ社会の多様性
4 永遠の三角関係を越えて J・J・ステファン
対立利用の相互作用/多面的協力の可能性/中国の役割
5 東南アジアからみた日米関係 A・ベイ
占領期/賠償問題/東南アジアへの影響/反日感情を生んだ「肩代り」
6 アジアの現実と日本の行動(討論)
占領期二段階区分の疑問/若いソ連人の対日イメージ/期待を裏切った日本/インドからみた反日感情/日本ゆえの反感/日本の学位の評価/領土問題の危険性/脱政治・脱政党外交/日本の防衛政策/不合理な政策決定過程/法律家からみた防衛問題
第3部・日米関係に何が必要か
(1)自己反省とアジア的視点 石田 雄
(2)四つの指摘 J・ピタウ
2 展望と提言
(1)リアリスティックな知的理解を J・W・ホール
(2)日米関係成熟への道 M・B・ジャンセン
(3)頭脳提供国としての日本 松本重治
(4)ありそうな場合・おこりうる場合 加藤周一
(5)多極化と多角化 斎藤 真
(6)国際的相互コミュニケーション 南 博
(7)多角的な均衡のなかで J・J・ステファン
(8)特殊関係の段階的解消を A・ベイ
(9)国際社会の平等のメンバーとして 高橋正雄
(10)日本研究家への課題 J・K・フィッシャー
討議參加者一覽
出版活動について
publication
- 往還する日韓文化——日本文化開放から韓流ブームまで
- アジアの未来を描き直す——インドからの発言
- アオザイ その伝統的価値と現代生活への影響力
- アジア経済はどこに向かうか
- 蘭学の九州
- 中国はどこへ向かうのか 国際関係から読み解く
- 日本の映画作家と中国
- 琉球沖縄史への新たな視座
- 香港で文化を創り続ける
- ボクシング史料が語るアジア《日本・フィリピン関係史》
- 北欧諸国はなぜ幸福なのか
- 映画にみる韓国と日本《リメイク作品から考える比較文化論》
- 平成の黙示録「ヘヴンズ ストーリー」をよむ
- ブレグジット狂騒曲《英国在住保育士が見た「EU離脱」》
- 日韓メモリー・ウォーズ―私たちは何を忘れてきたか
- Doing History《「歴史」に対して、わたしたちができること》
- 変容するアジアの、いま 《新しいアジア経済社会論》
- ぼくらは未来にどうこたえるか
- 世界の水辺都市を巡る 《ヨーロッパ・アジア、そして日本》
- 林権澤は語る 《映画・パンソリ・時代》
- かくれキリシタンとは何か《オラショを巡る旅》
- よみがえる夢野久作
- 西海のコスモロジー
- 山本作兵衛と日本の近代
- 日本の俳句はなぜ世界文学なのか
- 映画、希望のイマージュ《香港とフランスの挑戦》
- 〈未来〉との連帯は可能である。しかし、どのような意味で?
- 考える人・鶴見俊輔
- 東アジアとは何か 〈文明〉と〈文化〉から考える
- 現代社会はどこに向かうか 《生きるリアリティの崩壊と再生》
- アジアの文化は越境する
- いま〈アジア〉をどう語るか
- FUKUOKA UNESCO 1~47号
- OVERSEAS JAPANESE STUDIES INSTITUTIONS
- 日本を問い続けて——加藤周一、ロナルド・ドーアの世界——
- 世界が読む 日本の近代文学 全3巻
- 青木繁・坂本繁二郎とその友
- 戦後の日本 転換期を迎えて
- 日米関係を考えなおす その歴史的反省
- 九州文化論集 全5巻