九州文化論集 全5巻
発行:平凡社
1972年~1975年刊行
在庫なし
九州文化論集 1〜5
目次
九州文化論集1 古代アジアと九州
はしがき
I 先史時代の九州と大陸・南方文化 国分直一
第一章 九州をめぐる自然環境
第二章 技術の展開
第二節 洪積世における東亜の辺境地方
第三節 九州における土器の登場と型式の展開
第三章 九州地域と韓半島との交渉
第二節 韓半島青銅器時代の近年の発見
第四章 穀作をめぐる想定
第二節 縄文後期末―晩期における籾痕資料の検討
第五章 葬制と社会
第二節 辺境地方における様相
第六章 南島の環境と文化
第二節 沖縄本島を中心とする先史遺跡編年の試み
第三節 技術の源流
第四節 貝の交易
第五節 トカラ海峡における基地
第六節 江南・台湾との交渉
あとがき
II 古墳文化の成立と大陸 松本雅明
第二節 方形周溝墓の分布
第三節 方形周溝墓の性格
第四節 九州の方形周溝墓
第五節 東国と西国との相違
第二章 前方後円墳の発生
第二節 前方後円墳の原形
第三節 前方後円墳の発生
第三章 舟形石棺の問題
第二節 舟形石棺の発生
第四章 装飾古墳の成立
第二節 装飾古墳の分布
第三節 磐井の乱とその背景
第四節 天草の古墳群
第五節 鉄と塩
第六節 高句麗古墳の影響
III 人類学から見た古代九州人 金関丈夫
二 形質から見た現代九州人
三 現代九州人の人種論に関する学説
四 現代九州人の地方差に関する総括
五 古代九州人の形質
六 問題はまだ残っている
IV 九州における古代豪族と大陸 平野邦雄
第二章 大和政権と九州の古代豪族
第二節 「壱岐」・「対馬」の豪族
第三節 「筑紫」の豪族(一)
第四節 「筑紫」の豪族(二)
第五節 「筑紫」の豪族(三)
第六節 「豊」の豪族
第七節 「筑紫」と「豊」の特性
第八節 「肥」の豪族」
第九節 「隼人」地域の豪族
第十節 部民制と諸豪族
第三章 三、四世紀の九州
第二節 邪馬台国論との接点
第四章 海人族と騎馬民族論
V 大宰府と大陸 竹内理三
第二節 筑紫都督府の成立
第二章 大宰府の構造
第二節 大宰府政庁の構造(一)
第三節 大宰府政庁の構造(二)
第三章 大宰府の繁栄
第二節 大宰府の機能的活動(一)
第三節 大宰府の機能的活動(二)
第四章 大宰府機能の弛緩と変貌
VI 南島における文化の交流 松本雅明
第一章 南島における文化発展段階説
第二節 国家成立の伝承
第三節 その問題点
第二章 古代における諸文化の交流
第二節 須恵器の出現
第三節 中国と南島
第四節 七世紀初の沖縄
第三章 青磁・南蛮陶器の出土
第二節 勝連城の発掘
第三節 奄美大島の青磁
第四章 明と南海との交渉
第二節 南海との交渉
第三節 日本・朝鮮との交渉
第四節 国家成立の基礎
第五章 南島に出現した神女
第二節 奄美の神女
第三節 沖縄の神女
第四節 先島の神女
第五節 奄美・先島における沖縄の影響
第六節 神女の起源
結語
九州文化論集2 外来文化と九州
I 九州と宋・元文化
第二章 呉越国の影響
第三章 宋商船の来航と日宋文化の交流
第四章 荘園の密貿易
第五章 日本商船の宋への進出と南宋文化
II 九州と朝鮮の文化交流 田村洋幸
第一章 薩摩地方の対朝鮮交流
第二節 対朝鮮交流上の島津氏と伊集院氏
第三節 日朝交流における薩摩の地位
第二章 博多地方の対朝鮮交流
第二節 太宗期における対朝鮮交流
第三節 世宗期における対朝鮮交流
第三章 対馬地方の対朝鮮交流
第二節 太宗期における対朝鮮交流
第三節 世宗期における対朝鮮交流
第四章 壱岐・松浦地方の対朝鮮交流
第二節 世宗期における対朝鮮交流
おわりに
III 中世の九州と大陸 田中健夫
第二章 戦国期の対馬と朝鮮
第三章 一六世紀の日明関係と王直
IV キリシタン世紀と九州 箭内健次
第一章 キリシタン世紀の開幕
第二章 キリシタン世界の出現
第三章 統一者の登場と九州
第四章 追放令より禁教令へ
第五章 鎖国への道——キリシタン世紀の終末
V 近世の日本華僑 中村質
第一章 鎖国以前の日本華僑
第二節 九州各地の唐人
第三節 長崎華僑社会の形成
第二章 鎖国令と唐人
第三章 鎖国後の貿易と長崎
第二節 相対貿易(糸割符制廃止)
第三節 市法(貨物)商法
第四節 定高制と唐人屋敷の生活
第五節 長崎会所と正徳新例
第四章 華僑の後裔
第二節 唐通事の職掌
第三節 その他の華僑系住民
第五章 長崎の唐寺
第二節 唐寺の機能
VI 九州諸藩の蘭学(洋学) 沼田次郎
第一章 一七世紀を中心として
第二章 一八、九世紀を中心として
第二節 肥前鍋島藩の場合
第三節 長門毛利藩の場合
第四節 肥前平戸松浦藩の場合
第五節 筑前黒田藩の場合
第六節 豊前中津奥平藩の場合
第七節 肥後細川藩の場合
第三章 要約
VII 阿蘭陀通詞の研究 片桐一男
第一章 阿蘭陀通詞の組織
第二節 職階の細分化
第三節 内通詞と通詞目附
第四節 職階一覧と通詞の姓・家数
第二章 阿蘭陀通詞の職務内容
第二節 通詞の二大加役勤務
第三章 阿蘭陀通詞の個別例
第二節 オランダ医学の修得
第三節 蘭書の蒐集・翻訳・斡旋
第四節 蘭学者らとの交流
第五節 オランダ正月と吉雄邸の阿蘭陀坐舗
第六節 ドドネウスの本草書の翻訳をめぐって
第七節 まとめ
結言
九州文化論集3 明治維新と九州
I 九州における幕藩体制の特質 藤野保
第二章 統一権力の九州支配と対応
第二節 徳川政権の九州支配と対応
II 幕末・維新期における薩摩藩 毛利敏彦
第一章 薩藩の天保改革
第二節 調所広郷の改革
第二章 天保改革派と安政改革派の対立
第二節 嘉永朋党事件
第三章 島津斉彬
第二節 一橋派派動
第四章 薩藩公武合体運動の展開
第二節 率兵公武周旋
第三節 尊攘派との対立
第五章 明治維新と薩摩藩
第二節 廃藩置県へ
III 幕末・維新期における肥前佐賀藩 木原溥幸
第二節 天保改革における財政政策
第三節 天保改革における農村政策
第二章 嘉永・安政期の改革
第二節 均田制度
第三節 軍事力強化のための殖産政策
第三章 軍事力の強化と洋式工業の導入
第二節 反射炉建設
第三節 精錬方設置・三重津造船所創設
第四章 文久期における佐賀藩の動向
第二節 佐賀藩の公武合体運動
第五章 文久—慶応期の富国強兵策
第二節 富国策の展開
第三節 軍制改革
第六章 維新政府の成立と佐賀藩
第二節 岩倉具視北征事件
第三節 明治初年における藩政改革と政治的動向
IV 幕末・維新期における肥後熊本藩 森田誠一
第二節 幕藩体制下の肥後藩の性格
第三節 宝暦改革の評価
第四節 肥後藩党派の性格
第一章 幕末動乱期の肥後藩
第二節 元治・慶応年間の藩の対応
第三節 軍制改革
第二章 明治三年の藩政改革
第二節 実学党政権下の熊本藩
第三節 改革の終焉
V 幕末・維新期における小倉藩 米津三郎
第一章 幕末期前における窮乏と改革
第二章 幕末期の殖産興業政策
第三章 譜代藩としての苦悩
第四章 征長戦後の転換
結び
VI 幕末期の九州と対外関係 小西四郎
第二節 琉球
第二章 和親条約の締結と九州の対外関係
第二節 長崎における諸外国との交渉
第三章 和親条約締結後の九州と対外関係
第二節 通商条約締結後の九州と対外関係
VII 明治新政権下の九州 大久保利謙
第一章 明治政府の成立と九州
第二節 長崎会議所
第三節 長崎裁判所の設置
第四節 日田県の設置
第五節 富岡県と富高県
第二章 廃藩置県と九州
第二節 中央政府の統轄
第三節 明治天皇の九州巡幸
第四節 征韓論政変と九州
第五節 島津久光問題
第三章 九州における明治維新の終焉
第二節 久留米—日田騒動
第三節 中央政府の反乱対策
第四節 西南戦争
九州文化論集4 日本近代化と九州
I 世界の近代化・日本の近代化 高橋正雄
第二節 近代化一覧表
第二章 世界の近代化
第二節 近代化過程の主導的な環
第三節 国家のなかの近代化
第四節 近代化の脱線? 延長?
第五節 アメリカの意味
第六節 近代を超えて
第三章 日本の近代化
第二節 日本の選択
第三節 ゲームで勝ち残るために
第四節 小日本主義
第五節 人間主義の立場から
II 九州における近代の思想状況 西尾陽太郎
第一章 国権論成立の基盤
第二節 「士族反乱」について
第二章 国権論の展開
第二節 杉山茂丸小論
第三節 内田良平と日韓合邦
第三章 中国辛亥革命と九州人士
第二節 孫文援助活動 一
第三節 孫文援助活動 二
第四節 おわりに
III 九州における近代産業の成立 今津健治
第二節 郵便蒸気船は中国をめざして
第三節 黒船来航と長崎港の変貌
第四節 長崎造船所創立の意味するもの
第二章 明治維新と長崎港
第二節 長崎港をめぐる維新政府の動き
第三節 世界の電信と長崎港
第三章 中国への窓口―長崎港
第二節 三池炭坑の開発と石炭輸出
第三節 長崎造船所の発展
第四節 極東の工業化をめざす日本の財閥
IV 九州炭鉱業における労働関係の近代化 奥田八二
第二節 囚人労働者の概況
第三節 囚人労働者の労働条件
第二章 三井鉱山の労務管理(戦前前期)
第二節 与論島出身の労働者
第三節 安全装置と労働者の対応
第三章 米騒動期における九州の炭鉱労働者
第二節 米騒動と労働運動のからみ合い
第三節 炭鉱労働者の動向
第四節 三池炭鉱地帯
第四章 三井鉱山の労務管理(戦前後期)
第二節 共愛組合の誕生
第三節 共愛組合と労働組合
第四節 共愛組合・産業報国会・企業別組合
付録 辛亥革命関係資料(書簡集・電文集・三井借款関係資料)
九州文化論集5 九州の絵画と陶芸
I 装飾古墳壁画の推移 日下八光
序
第一章 石室の推移
第二節 石障を持つ古墳
第三節 石屋形を持つ古墳
第四節 石壁画のある古墳
第二章 画題の推移
第二節 三角文系統
第三節 蕨手文のある古墳
第三章 具象形画題と表現形式の推移
第四章 表現技術の推移
第二節 観念的表現
第三節 意図的表現
第四節 廃頽的表現
II 九州における仏教美術 谷口鉄雄・八尋和泉
第一章 奈良朝までの仏教美術
第二節 観世音寺の草創期
第三節 小金銅仏
第二章平安時代の仏教美術
第二節 宇佐文化
第三節 山岳修験の銅板経
第三章 平安時代以降の大陸、半島との交流品
第四章 鎌倉・室町時代の美術
第二節 縁起絵
第三節 鎌倉・室町時代の彫刻
第四節 神像彫刻―付平安・鎌倉時代の神像
付記
III キリシタン美術と九州 坂本満
二 反宗教改革と海外布教
三 イエズス会と洋風画の継承問題
四 南蛮モティーフと南蛮美術
五 南蛮工芸と建築
六 聖画像の崇拝
七 西欧絵画の導入と模写
八 洋風絵画の需要・聖画と世俗画
九 イエズス会の教育方針
十 イエズス会の絵画教育
十一 日本の洋画家たち
十二 東洋画との様式的関係
十三 西欧絵画との異同
IV 九州の文人画 岸田勉
第一章 日本における文人画の発生
第二章 田能村竹田と九州
第三章 竹田の出仕と退役
第四章 竹田とその周辺
第五章 南豊の文人画家たち
結び
V 長崎派絵画の展開 岩崎吉一
第一章 黄檗画派
第二章 唐絵目利派
第三章 洋風画派
おわりに
VI 近代日本美術と九州 河北倫明
一 鹿児島の場合
二 佐賀の場合
三 福岡の場合
四 大分の場合
五 熊本、長崎、宮崎の場合
むすび
VII 九州陶磁と国際性―日本陶磁史上におけるその位置づけについて 三上次男
第二章 陶磁史上より見た中世の九州
第三章 近世初期における九州陶器の開花
第四章 肥前における磁器の創製
第五章 肥前磁器の系譜
第六章 創成期の有田磁器の指向性―朝鮮・中国・日本
第七章 九州陶磁の動向
VIII 九州陶磁の史的背景と陶技の交流 永竹威
第二章 九州諸窯の陶技とその交流―主として古唐津系の陶技について
第二節 九州陶器釉調の特色
第三節 窯の構造とその規模
第四節 日本諸窯への陶技の交流
第三章 肥前磁器の様式と展開
第二節 初期伊万里の時代分類
第三節 肥前磁器の様式と生産上の諸条件
第四節 柿右衛門系譜の考察
第五節 南川原傍系・松香谷焼についての考察
第六節 「色鍋島」への考察
IX 肥前陶磁とアジア地域及びヨーロッパ 井垣春雄
第二章 肥前陶磁と海外取引
第三章 貿易品としての肥前陶磁
第四章 海外で蒐集された肥前陶磁
第二節 ヨーロッパ地域
第五章 肥前陶磁の海外への影響
X 九州中南部の陶器 松本雅明
第一章 肥後の陶磁器
第二節 八代焼
第三節 肥後中南部の諸窯
第四節 天草の諸窯
第二章 薩摩・南島の陶磁器
第二節 帖佐焼・堅野焼
第三節 苗代川焼
第四節 その他の諸窯
第五節 沖縄の陶器
図版・挿図目録
出版活動について
publication
- 映画創作と内的対話
- 往還する日韓文化——日本文化開放から韓流ブームまで
- アジアの未来を描き直す——インドからの発言
- アオザイ その伝統的価値と現代生活への影響力
- アジア経済はどこに向かうか
- 蘭学の九州
- 中国はどこへ向かうのか 国際関係から読み解く
- 日本の映画作家と中国
- 琉球沖縄史への新たな視座
- 香港で文化を創り続ける
- ボクシング史料が語るアジア《日本・フィリピン関係史》
- 北欧諸国はなぜ幸福なのか
- 映画にみる韓国と日本《リメイク作品から考える比較文化論》
- 平成の黙示録「ヘヴンズ ストーリー」をよむ
- ブレグジット狂騒曲《英国在住保育士が見た「EU離脱」》
- 日韓メモリー・ウォーズ―私たちは何を忘れてきたか
- Doing History《「歴史」に対して、わたしたちができること》
- 変容するアジアの、いま 《新しいアジア経済社会論》
- ぼくらは未来にどうこたえるか
- 世界の水辺都市を巡る 《ヨーロッパ・アジア、そして日本》
- 林権澤は語る 《映画・パンソリ・時代》
- かくれキリシタンとは何か《オラショを巡る旅》
- よみがえる夢野久作
- 西海のコスモロジー
- 山本作兵衛と日本の近代
- 日本の俳句はなぜ世界文学なのか
- 映画、希望のイマージュ《香港とフランスの挑戦》
- 〈未来〉との連帯は可能である。しかし、どのような意味で?
- 考える人・鶴見俊輔
- 東アジアとは何か 〈文明〉と〈文化〉から考える
- 現代社会はどこに向かうか 《生きるリアリティの崩壊と再生》
- アジアの文化は越境する
- いま〈アジア〉をどう語るか
- FUKUOKA UNESCO 1~47号
- OVERSEAS JAPANESE STUDIES INSTITUTIONS
- 日本を問い続けて——加藤周一、ロナルド・ドーアの世界——
- 世界が読む 日本の近代文学 全3巻
- 青木繁・坂本繁二郎とその友
- 戦後の日本 転換期を迎えて
- 日米関係を考えなおす その歴史的反省
- 九州文化論集 全5巻