「国境(ボーダー)が持つ可能性―日本と隣国の最前線を見る」を終えて

2016年08月15日

8月6日に、日本の国境(ボーダー)研究の第一人者、岩下明裕氏を講師に、福岡ユネスコ研究講演会「国境が持つ可能性 ― 日本と隣国の最前線を見る」を開催しました。

日本の敗戦以降の北方領土問題(この言葉自体が日本側の四島一括返還論をアピールするために人為的に作られた呼称)の歴史的経過や問題点、元島民の方々の意見発表など、九州では接する機会が少ないテーマを写真や映像を豊富に使って、わかりやすく説明されました。

岩下明裕氏

また、後半の時間は、国境(ボーダー)が抱える負の要素ばかりを見るのではなく、明るくポジティブな要素をとらえなおしてボーダーツーリズムに繋いでいくなど、韓国との交流が進む対馬を含めた九州の可能性にも光を当てる将来に向けた提案も出されました。

北海道大学スラブ・ユーラシア研究センターをベースに、今年から九州大学アジア太平洋未来センターの教授を兼任するようになった岩下さんの、九州での今後の研究に期待が高まる講演会でした。

福岡ユネスコ講演会 国境(ボーダー)が持つ可能性―日本と隣国の最前線を見る

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