That the wide diffusion of culture, and the education of humanity for justice and liberty and peace are indispensable to the dignity of man...
「香港におけるアヴァンギャルド文化とその未来」を終えて
2018年01月31日
舞台演出家、映像作家、デザイナー、漫画家とマルチな才能を発揮して、1980年代から香港の実験的芸術のパイオニアとして文化活動をリードしてきたダニー・ユン(榮念曾)氏を講師に迎えて「アジア文化講演会」を2018年1月20日に開催しました。
ダニー・ユン氏は2014年の福岡アジア文化賞芸術・文化賞の受賞者であり、福岡市を訪れるのは今回が2度目でした。「香港におけるアヴァンギャルド文化とその未来」をテーマにしてのユン氏の講演会では、これまでにユン氏がかかわった舞台のヴィデオ映像をふんだんに見せながら、少し哲学的な要素も加わった独自の文化に対しる考え方を説明してくれました。境界を越えること、ネットワークを広げること等アジアの中で活発に活動するダニー・ユン氏の現在をそのまま示す講演でした。
後半は20数年ぶりに再会した比較文学者・四方田犬彦さんとの対談でした。1990年代に初めてユンさんの舞台に接した時に四方田さんが感じた驚きなど90年代の感想から始まり、『百年の孤独』を演出した寺山修司氏と亡くなる前にユンさんが議論した内容など、四方田さんとの親しさから醸し出されたフランクな対談でした。中国に返還されるにあたって芸術家として将来の文化政策をどのように組み立てようとしたか等の芸術のヴィジョン作りから、最後はアジアの中で福岡が持てる役割の可能性にも話が及びました。
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