第一回 九州国際文化会議

1962年12月31日

テーマ「日本における東西文化の接点としての九州」
The First Kyushu International Cultural Conference
“Kyushu as a Contact Point of the Cultures of East and West in Japan”

第一回九州国際文化会議
福岡ユネスコ協会創立15周年を記念して1962年に開催されました。
当協会で初めて開催するこの文化会議にあたって、次のような三つの特色がつくられました。福岡ユネスコ協会の活動には、この三原則が生き続けています。

日本を外国の人々に理解してもらう

国際間の相互理解のためには、外国文化を学び、摂取するだけでなく、日本を広く知ってもらう必要があります。

会議用語を日本語にする

当時の日本では、まだ敗戦という意識が手伝ってか、日本で催す国際会議でも日本語は公用語から外されていました。
しかし、日本を理解してもらうには、日本語によって理解してもらうのが一番よいのではないか。
こうして、日本語による国際交流という小さな道筋がつくられたのです。

自主的な企画と自主財源

当協会は自主財源をつくって独自の企画を主催しています。それは、福岡の地域のみならず、日本全国の企業や個人の方々の温かなご理解とご協力によるものです。
さらに、福岡県、福岡市、北九州市等からの補助金によってその財政を確立しています。
こうして、小さな規模ではありますが、主体性のはっきりした“自由な意見の発表と討議の場”を生み出しています。

*会議メモ*
〈日 時〉 1962年(昭和37年)11月6日~8日
〈会 場〉 福岡市、天神ビル「大ホール」
〈テーマ〉 「日本における東西文化の接点としての九州」
〈会議参加人員〉 海外:11カ国 27名   日本:95名

〔討議〕
講演1 「大陸文化と西方文化の窓口としての九州」箭内健次氏(九州大学教授)
講演2 「近代日本の推進力としての九州」大久保利謙氏(立教大学教授)
講演3 「日本経済における九州の役割」高橋正雄氏(九州大学教授)

〔シンポジウム〕“日本文化について”
(パネリスト)
Dr. Friese Curt (ドイツ大使館文化部長)
Mr. G. Komarovskii (ソ連大使館文化担当官)
Mr. S. El. Gawhary (アラブ連合大使館文化参事官)
Dr. C. B. Fahs (アメリカ大使館公使、文化局長)

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講演会・セミナー活動について

福岡ユネスコ協会は日本研究者の方々をお招きし、様々な催しを開催してきました。 その一つ一つが、内外の研究者の方々の最新の発表と活発な討議を通して世界の目からみた日本の文化、そしてこれからの日本の在り方を示唆するものと高い評価をいただいております。 福岡ユネスコ協会は今後もこうした日本研究の発表の場をつくり、日本の文化を世界に発信する架け橋でありたいと願っています。 これらの会議、セミナー、シンポジウムは一般の方々に公開しております。会議用語は原則として日本語です。 一部外国語を使用する場合にはその旨を事前にご案内し、通訳や日本語資料の参照などで補います。 皆さまのご参加をおまちしております。

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