文化講演と討議

2006年07月14日

テーマ「政治と文学-今世紀の変容に応えて-」
Cultural Lecture and Discussions about Politics and Literature
in Commemoration of the 59th Anniversary of the Fukuoka UNESCO Association

文化講演と討議

*会議メモ*
2006年7月14日 福岡市、天神ビルにおいて開催いたしました。
テーマは「政治と文学 -今世紀の変容に応えて-」

講演者 評論家 加藤周一 氏
議 長 九州大学名誉教授 清水孝純 氏
ディスカッサント 福岡大学名誉教授 石村善治 氏
京都産業大学教授 Romano Vulpitta 氏
加藤周一氏の講演より
(抜粋)
・・・目的地へどのくらい早くいけるかを決めるのはテクノロジー。どの目的地を選ぶかは文学です。文学的な教養がなくて、テクノロジーに鋭敏な社会はどこへ行くかわからない。~(中略)~目標の選択と手段の洗練。両方が必要です。後者は技術者の仕事で、前者は文学者の任務でしょう。社会がそのどちらか一方に傾斜するのは、きわめて危険です。
ロマノ・ヴルピッタ氏の
コメントより(抜粋)
・・・文学には普遍的な価値がある。~(中略)~そして、我々は普遍性のなかで、多様性があることを分かってきました。21世紀は文化の均一化の危険に対して、また文学は人間・人類の多様性を維持できるのではないかと思います。
石村善治氏のコメントより
(抜粋)
文学と法というときの、類似点の一つは法も「ことば」であるということです。~(中略)~政治との関係を考える場合には、法の「ことば」の問題を考えなければいけないだろうと思います。したがって、政治と法と文学というのは、一つの流れの中で考えることができるのではないでしょうか。

*この会議は会誌「FUKUOKA UNESCO」43号に特集しています。

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